こんばんは、ふくろう主です。
昨年の6月に東名高速道路において
執拗なあおり運転を受けて停車させられた夫婦が
後からきたトラックに追突されて死亡するという
痛ましい事故がありました。
連日の報道でご存知の方も多いと思いますが
12月14日、この事件の裁判の判決公判があり
危険運転致死傷罪の適用が認められ
求刑23年のところ、懲役18年が言い渡される結果となりました。
被害者の両親は死亡し、娘2人が生き残るという悲劇。
面会を希望するマスコミに対し金銭を30万を要求したり
事故後にも同様のあおり運転でトラブルを起こしたばかりか
次第に明らかになる加害者の異常ともいえる行動もあり
この裁判の行方が気になる人も多かったのではないでしょうか。
個人的感情としては起きた結果に対して
18年というのは非常に短い気がしますが
その辺細かい法律云々に関しては専門的な話になりますので
あまり詳しく語る事もできないのですが
この一連の事件の中で一点、非常に気になる点がありました。
「お父さんとお母さんを死なせてしまって申し訳ないと思うけれど
この事故がなければ、彼女と結婚する予定でした。
自分が支えていきたいので、この事故のことをお許しください」
これは、事故後に収監されていた被告が
遺族に対して出した謝罪文の内容です。
・・う~ん、あまりにも酷い謝罪文です。
何と言うか、他人の家庭を崩壊させておきながら
あまりにも自分勝手な言い草ではないでしょうか。
そもそも、本当に反省している人間は「許して」とは言わないもんです。
許してって結局、この事件は無かった事にしてね? という意味ですから。
主が書店で働いていたころ、万引き犯をたくさん捕まえました。
とある店では店長が万引きにとても厳しく、被害が集中した時は丸一日監視カメラの映像を見て犯人を特定させられたりしました。またセキュリティも結構性能の良いものを使っていたので知らずにセンサーに引っ掛かる犯人も多かった。結局その店には10年近くいた事もあって、余裕で数百人は捕まえていると思います。
捕まえた犯人のうち、だいたい7~8割ぐらいはとりあえず最初に「もう二度としません! 許してください!」って言うんですね。
警察だけは! 親だけは! 家族にだけは知らせないで~って。
盗んだ事は水に流して、もうやらないから、今回はなかった事にしてもらって昨日までと同じ生活を送らせてください、というあまりにも厚かましいお願いです。反省している人間の言葉とはとても思えませんし、何だったら泣き喚きながら、被害者気分になる人もいます。
まずは「すいません、ごめんなさい」じゃないのかな~と思うんですけど、やはり人間、謝罪よりは保身が先にくるみたいです。先に謝罪してくる人は印象としては1~2割、あとはもう開き直って物凄く態度が悪くなるパターンが5%ぐらいいるかな~という感じです。
しかしそんな大量の万引き犯の中、これは本当に反省しているな・・と感じる人が僅かながら存在しました。
一人の学生の言葉を今も覚えています。
「本当に申し訳ありませんでした。警察を呼んでください。親や学校へも連絡してください。自分の行いが招いた事ですから厳しい処分をお願いします」
自分から罰してください、という人は経験上本当に少ない。
もちろん、人の心の中身は覗けませんから、この人が反省しているかどうか、は厳密にはわかりません。でも自分から不利益を受けようという態度には、説得力があると思います。
そういう意味で、この東名高速道路でのあおり事故の犯人には全く反省の色が見られない、という感じがします。
実際、判決の時の態度もかなり悪かったようですしね・・。