いきなり無職!

株の損失725万円を取り返そうと奮闘する無計画セミリタイア無職人間の日常

寝床でシネマ第3夜 ~ロッキー5、ロッキー・ザ・ファイナル~

こんばんは、ふくろう主です。

寝床でシネマとは、完全に入眠するタイミングで映画を見る行為。つまらなければそのまま寝れちゃう体勢の中で、こちらの睡眠時間を奪うほどの面白さを示せれば良質の映画と言えよう。前回までは、寝たらもうラストまで見ない体でレビューしていたが、さすがに最後まで見ないで評価を下すのもどうかな~と思い直し、一応寝たら寝たで翌日以降に続きを見る事にしてみた。

ネタバレするものもありますので、気になる作品がある人はご注意を。

ちなみに前回はこちら。

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ロッキー5

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ロッキーは、1~4までは見たことがあるのだが、非常に評判の悪いこの5を見るのを躊躇しながら今の今まで来てしまった。シルベスター・スタローン本人も「なかった事にしてほしい」と言うほどの作品だし、あまり期待はしていなかったのだが、結論から言うと、そこまで悪い映画とは思わなかった。ただ、公開当時の状況として、確かこれが最後のロッキーという触れ込みで宣伝していたように思う。あのロッキー特有の熱さがどこにもないこの作品が最後となれば、不満も大きくなるだろう。前4作と違って、今回は不屈の闘志を燃やすボクサー、ロッキーの姿はどこにもない。

引退し若いボクサーのトレーナーとなる筋書きは悪くない。その若いボクサーが栄光を掴む過程に自分の姿を重ねて、入れ込むあまりに家族をないがしろにしてしまい、若者に裏切られる事によって再び家族の支えを取り戻すのも、まぁロッキーも結構ダメなところあるしね~で笑って済ませられるし、ロッキーと息子の関係性の修復はこの映画の数少ない見所の一つだ。

やはり不満の多くはラストの戦いにあるだろう。トレーナーであるロッキーを裏切り、悪徳プロモーターと手を組んでしまった若きボクサーはチャンピオンになっても、ロッキーのコピーであると実力を評価してもらえず、苛立ちのあまり酒場でロッキーに決闘を申し込む。最初は断っていたロッキーも、義兄であるポーリーが殴られた事に怒って勝負を受ける・・一応家族愛みたいなものが一つのテーマで、古くからの付き合いのポーリーが殴られた事に腹を立てるというのは理に適ってるんだけど、あまりにも戦いのスケールが小さいというか・・単なる裏切りものを街の喧嘩でボコったとしか思えない展開だ。実際、最後もボクシングというよりは取っ組み合いの喧嘩になっていたし。このケンカの途中にロッキーのテーマが流れてきても「ええ~!? ここで!?」となってしまう。まぁ、最後にプロモーターをぶん殴ったのはさすがにスッキリしましたけれども。

ロッキーはこの映画の中で、いろいろあってチャンピオンとしての名声も金銭的余裕も失いロッキー1の頃住んでいたダウンタウンに引越しているのだが、最後はストリートファイトに勝った事で街の住民から喝采を受ける。かつてアメリカの偉大なチャンピオンだったロッキーは、今も小さな街の英雄なのだ・・って感じの終わりにしたかったんだろうけど、そんなに矮小化しなくてもいいんじゃないの。

ちなみに完走まで二晩かかった。寝たシーンは多分、中盤ロッキーの息子が喧嘩で不良を殴り倒す辺りかと思う。

 

 

ロッキー・ザ・ファイナル

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と、いう訳でロッキー5を見ていなかったため、こちらも続けて視聴。これは一度も寝ないでラストまで完走。見事、前作の不満を払拭した名作。

最愛の妻エイドリアンが亡くなっているという衝撃の設定からスタートする本作、ロッキーはすでに引退、地元でレストランを経営しており、穏やかな生活を続けている。エイドリアンの墓参りから、思い出の場所を義兄ポーリーと巡るシーンは、かつてシリーズ作品を見ていた我々を共に旅に連れていってくれるかのようだし、ロッキーが2匹のカメを飼っていたり、試合前に生卵を一気飲み、精肉工場での肉をサンドバッグ代わりにしたトレーニング、またロッキー1に出ていたスパイダー、リトルマリーなど、驚きのサブキャラが出ていたりとノスタルジーの極みとも言える演出が素晴らしい。ただ、ポーリーは劇中で「過去にしがみつくな!」とも言っているんだけども。

胸に燻る熱きボクシングへの思いに抗いきれずに、復帰を決意するロッキー。様々な困難を乗り越え若き黒人チャンピオンと対峙する事になったロッキーは、最終的に判定で敗れるのだが、これもロッキー1と同じ結果となっていて、老齢のロッキーが見事に最後までリングに立っていた事、戦い抜くことこそが勝利よりも価値があるというシリーズの多くに共通した価値感が浮き彫りにされている。試合もこれぞロッキーという熱い展開で、5の不満が完全に払拭された形だ。

また、偉大な父親と何かと比較され社会で悩みを抱えるロッキーの息子が最終的に父親の試合に協力するくだりも感動的だ。連続して見たせいか、ロッキー5での息子との一悶着があったからこそ、素晴らしいシーンに仕上がっていると感じる。時を越えて関係性の変化してしまった親子だったが、その根っこは変わらないという事を見せてくれる。それ故、ロッキー5も簡単にないがしろに出来ないなという感じもする。

また現チャンピオンは非常に好戦的かつ挑発的でかなり嫌なヤツなのだが、それだけの人間ではないというフォローのシーンが結構あって、それも好感が持てた。

ラストシーン、試合を終えたロッキーが最愛の妻エイドリアンの墓参りをしているシーン。花を手向けてその場を後にしたロッキーは、一度こちらを振り返りそっと手を上げる。そのあと幽霊のようにフェードアウトして掻き消すように消えてしまうのだ。スクリーンの向こう側へのファンへの挨拶という事だろう。伝説の幕引きには相応しい終わりで涙が止まらなかった。

唯一残念かな~と思ったのが、ラストのスタッフロール。何かこう、ロッキー・ザ・ファイナルの映画に出ましょう! 視聴者からのビデオ募集みたいなキャンペーンでも米国であったのだろうか、フィラデルフィア美術館正面玄関階段、通称ロッキーステップで一般人がはしゃぐ映像が多数流れるのだが・・好みの問題とは思うが、余韻に浸っていたい時になんかこう・・あまりうまく言語化できないが、シリーズ過去作の名場面とかで良くないですか・・と思ってしまった。まぁ、アメリカ大衆のヒーローって事でいいのかも知れないけれども。

ちなみにこれは一度も寝ずに完走。見事に寝かせてくれなかった。

 

 

 

ロッキー縛りという訳ではないですが、何だか妙に長くなってしまったので今回は2本だけ・・ロッキーも出ている、アポロの息子が主役の映画「クリード」もそのうち見てみようかなと思っています。

 

 

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